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住宅ローンはどう選ぶ?変動金利と固定金利の違いと選び方のポイント
2026-06-25

住宅ローンはどう選ぶ?変動金利と固定金利の違いと選び方のポイント

インターネットで検索すると「今は圧倒的に変動金利がお得!」「いや、将来の金利上昇リスクを考えたら絶対に固定金利のほうが安心だ」など、正反対の意見が飛び交っており、余計に混乱してしまう方も少なくありません。結論からお伝えすると、住宅ローンの金利タイプに「すべての人にとって正解となるただ一つの選択肢」は存在しません。ご家庭の収入状況、今後のライフイベント、そして何より「どのくらいのリスクなら心理的に許容できるか」によって、最適な答えは変わってきます。

この記事では、不動産のプロとしての視点から、変動金利と固定金利の基本的な仕組みやメリット・デメリットを分かりやすく解説します。さらに、過去に実際にあったお客様の失敗談や、後悔しないための具体的な選び方のポイントもあわせてご紹介します。この記事を最後までお読みいただければ、ご自身にとって「どちらの金利タイプが合っているのか」を自信を持って判断できるようになるはずです。

1. 変動金利とは?その仕組みとメリット・デメリット

まずは、現在日本の住宅ローン利用者の多くが選択していると言われる「変動金利」について解説します。文字通り、経済情勢に合わせて金利が「変動」するタイプですが、毎日や毎月コロコロと変わるわけではありません。その仕組みを正しく理解することが、不安をなくす第一歩です。

1-1. 変動金利とは

変動金利は、一般的に金融機関が企業にお金を貸し出す際の基準となる「短期プライムレート」という指標に連動して設定されます。金利の見直しは「半年に1回(主に4月と10月)」のタイミングで行われます。もし世の中の金利が上昇していれば、あなたの住宅ローンの金利も上がり、逆に下がっていれば金利も下がるという仕組みです。

金利が上がれば総返済額が増えるというリスクを買い手(借りる側)が背負うことになるため、金融機関としてはリスクが少なく、その分、固定金利よりも初期の金利が非常に低く設定されているのが最大の特徴です。

1-2. 安心のセーフティネット「5年ルール」と「125%ルール」

「半年に1回金利が見直されるなら、急に金利が上がったら来月から返済額が倍になってしまうのでは?」と不安に思われるかもしれません。しかし、多くの金融機関が提供する変動金利(元利均等返済の場合)には、家計の急激な破綻を防ぐための2つのセーフティネットが用意されています。

ひとつは「5年ルール」です。これは、金利そのものは半年に1回見直されるものの、毎月の「返済額」は5年間変わらないというルールです。つまり、金利が急上昇しても、向こう5年間は毎月の家計からの持ち出し額は一定に保たれます(ただし、返済額の内訳である「元金」と「利息」の割合が変化し、利息ばかりを払うことになります)。

もうひとつは「125%ルール」です。これは、5年経って新しい返済額に変更される際、どれだけ金利が上がっていたとしても「新しい返済額は、これまでの返済額の1.25倍(125%)までしか上げてはいけない」という上限ルールです。例えば毎月10万円を返済していた場合、次の5年間は最大でも12万5,000円までしか上がらないことになります。ただし、これらはあくまで「支払いを先送りしている」だけであり、免除されるわけではない点には注意が必要です。

また近年、「ネット銀行(PayPay銀行、ソニー銀行、SBI新生銀行の一部プランなど)」では、この5年ルール・125%ルールを採用していないケースが多いです。 もし読者がネット銀行の圧倒的な低金利に惹かれて変動金利を選ぶ場合、金利が上がれば「翌月からダイレクトに返済額が上がる」ことになります。
まずはどの銀行を選定した方がよいのかも含めてお気軽にご相談頂ければと思います。
 

1-3. 変動金利のメリット・デメリットまとめ

変動金利の最大のメリットは、何と言っても「金利が低く、毎月の返済額を抑えられる」ことです。現在の低金利環境が今後も長く続けば、固定金利を選んだ場合と比べて数百万円単位で総返済額が安くなる可能性があります。
一方でデメリットは、「将来の返済額が確定しないため、資金計画が立てづらい」こと、そして「金利上昇時に未払利息(支払うべき利息が毎月の返済額を上回ってしまう現象)が発生するリスクがある」ことです。

2. 固定金利とは?その仕組みとメリット・デメリット

次に、将来の不安を少しでもなくしたい方に選ばれる「固定金利」について解説します。固定金利は、借り入れた時点の金利が一定期間、あるいは完済までずっと変わらないタイプです。

2-1. 全期間固定金利と期間選択型固定金利の違い

固定金利には大きく分けて2つの種類があります。ひとつ目は、住宅金融支援機構が提供する「フラット35」などに代表される「全期間固定金利」です。これは、ローンを組んでから35年間(あるいは完済するまで)ずっと同じ金利が適用されます。

ふたつ目は、銀行などの民間金融機関が提供する「固定金利期間選択型(10年固定など)」です。これは、「最初の10年間だけ金利を固定し、11年目からはその時点での変動金利か固定金利を選び直す」というハイブリッドのような仕組みです。全期間固定よりも当初の金利が低く設定されるため人気ですが、「固定期間が終了した後の金利割引優遇が縮小する」という落とし穴があるため、契約内容をしっかり確認する必要があります。

2-2. 固定金利のメリット・デメリットまとめ

固定金利の最大のメリットは、「完済までの返済額が確定するため、将来の家計管理が圧倒的に楽になる」点です。将来、子供の教育費でお金がかかる時期になっても、「住宅ローンの支払いが急に増える」という心配がないため、精神的な安心感を得られます。金利上昇リスクは金融機関側が背負ってくれます。
デメリットとしては、リスクを金融機関が背負う分、「変動金利に比べて最初から金利が高く設定されている」こと、そして「世の中の金利が下がっても、自分のローン金利は下がらない(恩恵を受けられない)」ことが挙げられます。

3. 【比較表】変動金利と固定金利を一目で比較!

ここまでの内容を整理し、それぞれの特徴が一目でわかるように比較表にまとめました。ご自身の考え方がどちらに近いか、ぜひ照らし合わせてみてください。

比較項目 変動金利 固定金利(全期間固定)
適用金利の低さ(初期) ◎ 非常に低い △ 変動に比べると高い
金利上昇時のリスク × 返済額が増えるリスクあり ◎ 影響を受けない(安心)
金利下降時の恩恵 〇 金利が下がれば返済額も減る × 影響を受けない(下がらない)
将来の資金計画の立てやすさ △ 未確定な部分が多い ◎ 完済までの金額が確定する
リスクを負担する側 借りる人(あなた) 貸す人(金融機関)

4. 金利選びでやってはいけないこと

住宅ローン選びにおいて、「なんとなく」や「目先の数字だけ」で決めてしまうと、購入後に大きな後悔につながることがあります。ここでは、私たちが過去に見てきたお客様やご相談者様のリアルな失敗談をもとに、絶対に避けるべき選び方をご紹介します。

4-1. 仕組みを理解せず「とりあえず安いから」で変動を選んだケース

A様は、不動産会社の担当者に「今はみんな変動ですよ。こっちのほうが月々2万円も安いですから!」と勧められるがままに変動金利でローンを組みました。しかし、購入から数年後、ニュースで「日銀が金利引き上げを決定」という報道を見た途端にパニックに陥りました。前述の「5年ルール」や「125%ルール」の説明をしっかり聞いていなかったため、「来月から返済額が倍になって、家を手放さなければならないかもしれない!」と深刻に悩み、夜も眠れなくなってしまったのです。

【ワンポイントアドバイス】
変動金利を選ぶこと自体は決して間違いではありません。しかし、「なぜ安いのか」「金利が上がった時にどのような対応をとればいいのか(繰り上げ返済など)」という防衛策を理解せずに契約するのは大変危険です。仕組みを理解し、冷静に対処できる方のみが選ぶべき選択肢と言えます。

4-2. 「10年固定」終了後の金利引き上げで家計が破綻しかけたケース

B様は、「最初の10年は子供が小さくて手がかかるから、固定で安心したい。10年経ったらその時に考えよう」と「10年固定金利」を選びました。10年間は順調に返済していましたが、問題は11年目です。契約当初に適用されていた「金利の優遇幅(割引)」が10年で終了する契約だったため、世の中の金利水準自体はそれほど変わっていないのに、B様の適用金利だけがガツンと跳ね上がってしまったのです。しかも固定期間終了時は「125%ルール」が適用されないため、毎月の返済額が急に3万円も増えてしまい、家計の見直しに大わらわとなってしまいました。

【ワンポイントアドバイス】
期間選択型(3年、5年、10年固定など)を選ぶ際は、「固定期間終了後の優遇金利がどうなるのか」を必ず金融機関に確認してください。多くの場合、最初の期間を手厚く割引する代わりに、その後の割引幅が小さくなるように設定されています。目の前の安さだけでなく、完済までのシミュレーションを行うことが必須です。

4-3. 金利の動向ばかりを気にして「買い時」を逃してしまったケース

C様は、非常に勉強熱心な方で、毎日のように経済ニュースをチェックしていました。「今は金利が上がりそうな局面だから、下がるまで待とう」「いや、やっぱり上がり切る前に固定で早く買おうか」と迷いに迷い、良い中古マンションが見つかっても「もう少し金利の動向を見てから」と見送りを繰り返しました。その結果、気になっていたマンションはすべて他の方に買われてしまい、数年が経過。気づけばご自身の年齢が上がり、住宅ローンの完済年齢の制限に引っかかってしまい、希望通りの借入期間でローンが組めなくなってしまいました。

【ワンポイントアドバイス】
私たち不動産のプロであっても、将来の金利の動きを完璧に予測することは不可能です。金利動向を気にするあまり、もっとも大切な「家族が快適に暮らせる住まいを手に入れるタイミング」を逃してしまっては本末転倒です。「良い物件に出会い、支払っていける見通しが立った時」が、あなたにとっての最高の買い時です。

5. あなたに合うのはどっち?正しい選び方のポイント



それぞれのメリットや失敗談を踏まえた上で、最終的にご自身がどちらを選ぶべきか。判断基準となる具体的なポイントを整理しました。

5-1. 変動金利が向いている人の特徴

変動金利は、金利上昇というリスクを自分で背負う分、リターン(低金利)を得る選択です。したがって、以下のような方に適しています。

  • 手元に十分な貯蓄(余裕資金)がある方: 万が一金利が急上昇した際、まとまったお金を「繰り上げ返済」に回して元金を減らし、利息負担を軽減できる防衛力がある方。
  • 借入金額が少ない、または借入期間が短い方: 借入額が少ない場合や、15年など短期間で完済する予定の方は、金利上昇による総返済額への影響が比較的少なく済みます。
  • 共働きで、将来も世帯収入が増えていく見込みがある方: 返済額が多少増えても、収入の増加でカバーできる余力があるご家庭。

5-2. 固定金利が向いている人の特徴

固定金利は、お金を払って「安心(保険)」を買うような選択です。以下のような方には、精神的な安定という面で非常に適しています。

  • これからの教育費に不安がある方: お子様がまだ小さく、これから進学などでどれくらいお金がかかるか不透明な場合、住居費を固定化しておくことでライフプランが立てやすくなります。
  • 金利のニュースを見て一喜一憂したくない方: 「金利が上がるかも」という不安を抱えながら何十年も暮らすのは、想像以上のストレスです。多少支払額が多くなっても、心の平穏を保ちたい方。
  • 家計にあまり余裕がない方: 現在の低金利時の返済額でギリギリの生活設計をしている場合、金利が上がった際に即座に家計が破綻するリスクがあります。最初から固定で組める予算内の物件を選ぶべきです。

5-3. 共働きなら「ミックスローン」という第三の選択肢も

「変動の安さも捨てがたいけれど、全部変動にするのは怖い」という方には、変動金利と固定金利を組み合わせる「ミックスローン」という選択肢もあります。例えば、借入総額4,000万円のうち、2,000万円を変動金利で、残り2,000万円を全期間固定金利で借りるという方法です。これにより、金利上昇のリスクを半分に抑えつつ、初期の返済額も抑えるというバランスをとることが可能です。ただし、契約が2本に分かれるため、銀行に支払う事務手数料や印紙代が2倍になるケースがあるため、諸費用との兼ね合いを計算する必要があります。

6. まとめ:金利選びは「ライフプラン」から逆算しよう

住宅ローンの変動金利と固定金利には、それぞれ明確な特徴があり、どちらが絶対的に優れているということはありません。目先の金利の低さ(損得)だけで判断するのではなく、「10年後、20年後に自分たちはどんな生活を送っていたいか」「子供の進学のタイミングで家計は回るか」といった、将来のライフプランから逆算して決めることが何よりも大切です。

とはいえ、自分たちだけで将来のシミュレーションを行い、数ある金融機関の中から最適なローンプランを見つけ出すのは至難の業です。銀行の窓口に行っても、基本的には自社の商品しか勧めてくれません。

ニナ・ステージでは、物件のご提案はもちろんのこと、専属の住宅FP(ファイナンシャルプランナー)アドバイザーがお客様の人生に寄り添い、丁寧なヒアリングをもとに最適な住宅ローンの組み方をご提案いたします。変動・固定の比較シミュレーションや、金利上昇時のストレステスト(家計がどこまで耐えられるかの計算)など、プロのツールを用いて分かりやすく見える化します。住宅ローン選びに迷ったら、ぜひ一度、ニナ・ステージの無料相談をご利用ください。あなたにとって一番安心できる「正解」を一緒に見つけ出しましょう。

ページ作成日 2026-06-25

このコラム欄の筆者

ニナ・ステージ株式会社

恵比寿に店舗を設け東京都内の中古マンションを中心に戸建て土地の売買を行っております。住宅ローンや資金面での相談もお気軽にお問い合わせください。

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